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北海道・日高地方の西端に位置する沙流郡平取町はアイヌ文化の拠点として広く知られる町です。「びらとり」と読み、その由来はアイヌ語で「ガケの間」を意味する「ピラ・ウトル」から来ています。その名の通りに幌尻岳や戸蔦別岳、糠平山などの山々に囲まれた三角形状の盆地です。日本一の広さを誇るすずらん群生地や川魚の宝庫と呼ばれる沙流川など、豊かな自然にも恵まれ、古くから観光地として栄えています。主な産業は農業で特にトマトは全道一の出荷量を誇っています。

アイヌ文化と共に発展してきたすずらんの町
明治32(1899)年に、門別戸長役場から平取外八ヶ村として分村して独立、昭和29(1954)年に現在の町名となった平取町は、恵まれた自然と受け継がれたアイヌ文化、そして農業と観光によって発展してきました。東西を貫くように流れる沙流川は国土交通省による全国一級河川の水質調査(2004年)で1位に選ばれた水質に優れた川です。本流中流部には二風谷ダムも建設され、日高地方の利水を担っています。
幌尻岳のふもとの芽生地区には15ヘクタールという日本一の広さを誇るすずらん群生地があり、平取町は「すずらんの町」とも呼ばれています。
名産物はトマトと和牛。出荷量全道一のトマトは「ニシパの恋人」というブランド名で愛されています。温暖で肥沃なびらとり地区で真っ赤に完熟するまで育てられ、甘みに富みながらも、しっかりと実が堅く日持ちするのが特長です。そして凝縮された味の濃さで知られる「びらとり和牛」も、出荷されている多くがA5ランクに各付けされる高級肉。北海道三大和牛の一つとして知られています。
現在市内に鉄道は通っていないため、交通は車を利用することになります。新千歳空港からは車で1時間。公共機関としては、JR富川駅から道南バスで20分、札幌からでも高速バスで1時間50分でアクセスすることができます。
豊かな自然に触れられる観光の魅力
アイヌ文化振興の拠点となっている二風谷には「二風谷アイヌ文化博物館」や「萱野茂二風谷アイヌ資料館」、「沙流川歴史館」といった施設や、アイヌ伝統工芸を販売する店が並ぶ「匠の道」などがあり、その伝統に触れることができますが、中でも興味を引くのが源義経を祀った「義経神社」。平泉で自害したとされる義経が実は生きていて北海道に渡り、平取町のアイヌ集落で暮らしたという伝説に基づいた神社です。近くには「義経資料館」もあり、義経にまつわる様々な資料を見ることができます。
そして豊かな自然も平取町の魅力。緑あふれる敷地の中にスポーツ施設などが充実し家族揃って楽しめる「二風谷ファミリーランド」や、キャンプなどアウトドアライフが満喫できる「ニセウ・エコランド」、そして標高2,052m、日高山脈最高峰である幌尻岳など、数多くの観光スポットがあります。
遊び疲れた身体を癒やすなら、「びらとり温泉 ゆから」へ。平取町は、歴史も自然も楽しめる観光地として、大きな注目を集めています。
移住促進や子育て支援に前向き
平取町では、150坪の宅地を50万円で提供する二風谷移住定住分譲宅地「レラの里」を運営。試しに住んでみたいという人には、手軽な料金で借りられる「ちょっと暮らし住宅」も用意するなど、移住希望者に対する支援に積極的です。また、子どもが病院などで治療した際にかかる医療費の自己負担分を、町内取扱店での買い物に利用できる「平取町金券」で還元することにより、子育て世帯の方々を応援する「子育て支援医療費還元事業」や、地域の住宅の無料貸与や助成金を支給する「北海道平取町振内地区ふるさと親子留学制度」など、前向きな子育て支援も嬉しいところ。夏は涼しく、積雪も少ないなど、北海道の中では比較的温暖で過ごしやすい気候もあり、居住地としても見直されています。

【取材を終えて】(ライター:安田理央)
日高山脈から太平洋へと続く沙流川流域で発展した平取町。現在は鉄道がないなど、正直なところ交通の便がよいとはいえない地域ですが、豊かな自然と穏やかな雰囲気はそれを補ってあまりある魅力です。ゆったりとした時間が流れ、人間が本来持っている活力を呼び覚ましてくれるような力をこの地に感じました。また「人の優しさが息づいている」と貝澤守さんは言っていましたが、貝澤雪子さんの工房を気軽に訪れる近所の人たちとの会話にも、そうした暖かさを感じました。
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